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口唇ヘルペス再発のしくみ

口唇ヘルペスは珍しくないウィルスで、再発することも珍しくない病気です。

再発のしくみ

口唇ヘルペス再発のしくみ

口唇ヘルペスに感染しても、通常は1~2週間程度で治ります。しかし原因であるヘルペスウイルスが厄介なのは、例え症状が治まったとしてもウイルスそのものは排除されずに体内に残り続けることです。口唇ヘルペスの場合は、頭部にある三叉神経節に不活性化した状態で潜伏します。

ところが、発熱、疲労、ストレスなどにより体の抵抗力が落ちると、単純ヘルペスウイルスは活性化し始めます。すると増殖したウイルスが神経細胞の中を通って唇やその周りに移動し、再び発症します。これが口唇ヘルペス再発のメカニズムです。

なぜ再発するのか

初感染後または回復後の感染状態を潜伏感染と言います。つまり、ウイルスが体内に存在しながらも症状が出ていない状態です。心身ともに健康な場合、体に備わっている免疫力や抵抗力が正しく機能しているため、ウイルスの活動が抑えられているのです。

ところが、主に以下の要因が引き金になり、再びウイルスが活性化することがあります。

  • 精神的ストレスや疲労、睡眠不足
  • 月経前
  • 風邪、発熱
  • 季節の変わり目
  • 唇の日焼け
  • 歯科処置後

これらはいずれも体力や免疫の低下につながります。その結果としてヘルペスウイルスを抑制しきれず、口唇ヘルペスが再発するようになるわけです。
しかし再発の場合では既に体内に抗体ができあがっているため、一般的に症状は初感染よりも軽いとされています。

初感染 →
無症状 →
発症 → 治療 →
潜伏感染 → 誘因 免疫機能の低下、風邪、ストレス、疲労、紫外線など → 再発

口唇ヘルペス再発のしくみ

再発の予防や前兆

再発しやすい人

再発しやすい人

口唇ヘルペスの発症と免疫は大きく関係しています。例えば、仕事や人間関係などによるストレスや不安、生活が不規則な人、過度な運動による疲労など、精神的・肉体的な負担は体力や抵抗力の低下を招き、結果として再発しやすくなります。また病気の治療で免疫抑制薬を服用している人も注意が必要です。

再発の頻度

再発の頻度

口唇ヘルペスを経験した人の約40パーセントが、年に3回以上再発しているという統計があり、中には回復後すぐに再発症する人もいるようです。その一方で、何年も症状が現れない人もいます。しかし生活習慣やスタイル、年齢、体調などにより、再発の頻度は異なります。ウイルスの活動を抑えるためにも、日ごろから免疫や体力を高めるよう心がけましょう。

再発の予防対策

再発の予防対策

1 かかりつけの医師の指示に従う

水疱ができる部位などで症状や治療法が違います。早く治すためにも、かかりつけの医師の指示に従うようにしてください。薬局の薬剤師さんに相談して、適切な薬剤をすすめてもらうのもいいでしょう。

2 抵抗力を弱めるような刺激を避ける

疲労、ストレス、発熱、風邪、強い日光などは抵抗力を弱める原因になり、単純ヘルペスウイルスを元気づけることになります。特に再発を繰り返す人は、日ごろからこういった要因を避けるためにも、規則正しい生活や十分な休息を心がけてください。

3 早目の治療を心がける

水疱が出る前に、かゆみや軽い刺激感が現れることがあります。その段階でウイルスを抑える薬を使えば、症状を可能な限り抑えることができます。

4 人との接触に気をつける

単純ヘルペスウイルスの感染力は非常に高いので、ほかの人にうつさないためにも水疱やただれが起きている患部を触らないようにしてください。特に水泡内には多くのウイルスが存在しています。また食器やタオルなどの共有も避けたほうがいいでしょう。

再発の前駆症状

再発の予防対策

発症の前駆症状は、一般的には唇やその周囲のピリピリ感、ムズムズ感、痛み、ほてりなどです。再発を繰り返している人では、その症状もわかっていると思いますので、早期治癒のためにもできるだけ早いタイミングで医師の診察を受けるようにしてください。

監修医師

成増駅前かわい皮膚科 院長 河合 徹 先生

監修医師

略歴

東京大学医学部皮膚科学教室 入局

国際医療福祉大学三田病院皮膚科 常勤医師

東京大学医学部附属病院皮膚科 助教

東京逓信病院皮膚科 常勤医師

成増駅前かわい皮膚科を開設、院長を務める

口唇ヘルペスと対策

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