薬と健康を見つめる製薬会社 佐藤製薬株式会社|企業情報


研究開発

品川研究開発センターは、創薬、製品企画に横断的役割を担う研究企画室、素材の探索や評価を行うライフスタイル研究所、新規化合物の合成や薬効評価を行う医薬研究部、そして製剤設計や分析研究を行う製剤研究部より成っています。ライフスタイル研究所や医薬研究部では、素材や新規化合物のスクリーニング系や独自の評価系を構築から手掛け、有用性の高い素材や新規化合物の選定、配合成分の組み合わせなどに関する研究を行っています。その成果を市場に出すために活躍するのが製剤研究部です。患者さんや生活者に適正かつ効率的に使っていただけるよう、製剤研究部が各種の製剤技術を駆使し、製剤設計に取り組んでいます。


創薬研究の体制を強化 研究企画室を新設

研究開発部門は、東京・品川区の「品川研究開発センター」に集約されています。ここには、新研究棟、製剤研究棟、薬理研究棟、合成研究棟など6棟の研究施設があります。
創薬研究体制を強化する取り組みの一環として、研究企画室を新設。医療ニーズに基づいた創薬テーマの企画・推進が行われています。新規化合物の合成・生物活性の評価、独自の製剤技術と新素材の開発応用がそれぞれの研究部門で独自に行われるのではなく、各研究員がテーマごとのプロジェクトに参画し、研究活動を行っています。新しい疾患分野も含め、新規医薬品の開発を進めるために、独自の評価系の構築にも取り組んでいます。また、他社との共同開発も行い、より早く、より良い医薬品を社会に提供できる体制づくりに力を入れています。
2006年にはライフスタイル研究所も開設され、生活習慣病や加齢性疾患をターゲットとした医薬品のほか、栄養機能食品の素材探索や評価など、幅広い研究開発を進めています。既に海外ハーブ等の素材から有効な成分を数種類発見し、製品化に向けた開発検討が進んでいます。
また動物実験については、厚生労働省の「動物実験等の実施に関する基本指針」に従っています。動物実験委員会によって、代替法を含めて試験の妥当性は厳格に審査されており、動物福祉に配慮した適正な試験を実施しています。


遺伝子技術、メタボリックシンドロームなど幅広い分野で高度な研究を推進

近年、ヘルスケア製品の研究開発において、遺伝子・タンパク解析研究の重要性が高まっています。佐藤製薬では培養細胞を用いた新規抗炎症成分のスクリーニングなど、分子生物学や遺伝子技術を駆使した研究を行っています。
新研究棟では「ユンケル」や「アセス」など既存製品の薬効に関する遺伝子レベルでの評価や、育毛剤や皮膚疾患治療薬の研究開発にも積極的に取り組んでいます。


薬の効果を高め、使いやすくする新剤形の研究も重要なテーマ

薬の使いやすさ、安全性、効果を高める新剤形の研究も研究開発部門の主要なテーマのひとつです。新しいドラッグデリバリーシステムや独自の剤形、薬の吸収性を高める研究などにおいて多数の特許出願を行っています。佐藤製薬が独自に開発した剤形のひとつが「SATAB(サットタブ)」です。口に含むとわずかな唾液でサッと溶ける口腔内崩壊錠で、かぜ薬や鼻炎薬など自社8製品に応用されています。2006年にはSATAB技術を応用した受託開発医療用医薬品の上市が始まりました。今後重要性を増していく医療用医薬品のライフサイクルマネージメントにおいてSATABの技術が注目されています。

また次世代の剤形として厚さ50~100ミクロンの薄いフィルムに有効成分を封入した「フィルム剤」の製剤開発を進めており、SATABとフィルム剤に配合する薬物の苦みを抑えるマスキング技術についても多様なアプローチを行っています。さらに、べとつかず有効成分の浸透性を高めたゲル状の皮膚外用剤やハップ剤、低刺激かつ皮膚の水分蒸散を抑制する新規敏感肌用保湿剤など、外用剤の分野でも特徴ある製剤技術を有しています。


生薬の成分研究

製剤化された試作品については、成分安定性や含量均一性、溶出試験など厳しい品質規格を設定し、製品開発に必要な承認申請用資料を作成します。佐藤製薬が最も得意とする生薬研究では、先端分析技術による微量成分の単離精製および同定により、安定した品質確保に重要な指標成分の規格化を検討します。
こうして培われてきた分析法や貴重なデータは大切に蓄積され、将来の研究に活用されています。



太田 尚
品川研究開発センター所長

将来を見据えた新製品の開発を

研究開発という分野も他の分野と同じように、蓄積された経験という土台の上に成り立っていますが、研究開発部門は製造業においては“今”のためにというよりは“将来の成長”のために新製品を創製するという重要な役割を担っています。成長のためのチャレンジとして、我々に課せられた課題はOTC医薬品のみならず、医療用医薬品、化粧品などの新規分野で成功を収めることだと考えています。蓄積された経験に加え、新技術として細胞レベルでの機能評価系の導入、微量検体の分析に威力を発揮する最新の液体クロマトグラフィー質量分析装置も導入し、医療用医薬品の創薬環境が整ってきました。現在は、自社独自の研究開発プログラムとして生活習慣病の治療薬を目指した研究開発が進行中で、標的分子への高い活性を持つ新規化合物を見出しつつあります。2~3年後には臨床開発に進むことを目標としています。また、他社との共同開発として、臨床開発の準備を進めている開発プログラムもあります。創業100周年までに新規分野での成功例をお届けできるよう、頑張りたいと思います。

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